2019.12.25.公開 (2021.10.29.更新)
IIJのeSIMをiPhone11 Proに設定してみた
格安SIM大手のIIJ(インターネットイニシアティブ )からeSIM専用プランが出ており、ずーーーっと気になっていましたが、重い腰を上げてやっと契約してみたので、検討されている方向けに導入方法とレビューを書いてみました。
IIJ(インターネットイニシアティブ)のeSIMプラン
数多くあるMVNO事業者(格安通信事業者)の中で、eSIMに対応しているのはIIJの「eSIMプラン(ベータ版)」のみです。そもそもeSIMとは、Embedded SIMの略で、Embeddedは「埋め込み」という意味です。
これまで、携帯電話で通信を行う際には物理的なSIMカードを挿入して利用する必要がありましたが、eSIMの技術を用いれば物理的なSIMなしで通信サービスを利用することが出来ます。つまり、契約のために店頭に行く必要もなければ、インターネットで申し込み後物理SIMが届くまで待つ必要もなく、ネット上での手続きの後すぐに通信サービスの利用が可能となるのです。
さっそく契約
契約はIIJさんのホームページから行えます。
ちなみにこのブログを書いている2019年12月25日現在、6GBのデータ専用SIMで価格は月額1,520円(税抜き)です。大手通信キャリアであるdocomoの料金が5GBで4,980円、7GBで5,980円なので、6GBを間取って5,480円(いずれも税抜き)と考えてもその安さに間違いはありません。但し、大手通信キャリアの場合、音声通話も可能なため完全な比較ではないことだけはご了承ください。
契約はIIJのホームページの申し込み画面より手続きに従って行えば特段難しいことはありません。
登録完了後IIJより「[IIJmio] ご利用開始のお知らせ」というメールが飛んできます。
※この先PCまたはeSIMを使いたいスマホ以外から操作されることを強くオススメ致します。
このメールに、サービスコード、利用・課金開始日、SIMタイプ、ICCID、アクティベーションコードの内容が書かれていますが、アクティベーションコードの欄にURLが記載されていますので、そちらをクリックするとIIJのホームページに飛びます。
ご自身で設定したメールアドレス(もしくは、mioID)とパスワードを入力すると「アクティベーションコードの確認」というページに飛びます。ここでサービスコードを選択し、決定を押すとアクティベーションコードの「QRコード」が表示されます。このQRコード、自分のスマホからは読み取れないので、上記説明の通りPCや別のスマホで表示させたものをeSIM利用のiPhoneから読み込む必要があります。
読み込みが完了すると
下記のような画面が表示されます。
私の場合、IIJプランの名称を「モバイルデータ通信」に変更しました。
次に
デフォルト回線を選ぶ必要があります。
私の場合、主回線はこれまでも音声通話で使っている大手キャリアのもの(docomo)を指定し、データ専用としてIIJを設定しました。
次の項目も同じ要領で設定します。
ここでも同じように、主回線は大手通信キャリアのもの、データ通信をIIJにて設定しました。
興奮してキャプチャするのを忘れた(笑)
最後のワンステップがあったのですが、それはキャプチャするのを忘れてしまいました(笑)
特段難しくはなかったので、単純にボタンを押したら完了したかと記憶してます。
設定しながら気づいたのですが、いつもの電波の表示部分が
2段構えに変更されています。
上の段が主回線のもの、下の段がデータ通信の電波状況です。
また、スリープ画面からスクリーンをタッチした際に表示されるロック画面の左上を見ると、こちらも「docomo」と「IIJ」の文字が2段構えで表示されるようになりました。
最後に重要な使い心地は?というと。。。
正直、少し遅いです。さすがに大手通信キャリアの電波の方が早く感じます。
夜9時30分ごろにRBBで計測したところ
docomoが、下り13.63Mbps、上り10.70Mbps
IIJが、下り29.61Mbps、上り5.53Mbps
ん?下りはIIJの方が早いです。間違いかと思い、何回も確認しましたが下りは間違いなくIIJの方が早いです。
一方で、上りは安定してdocomoの方が早かったです。
下りが多少遅くても、上りのスピードが早ければ体感としては早く感じるのかもしれません。
これに関しては他の端末調査も含めて実験していきますので、また何か分かれば本ブログにてご報告致します。
少々長くなりましたが、結論を申し上げるとeSIM、かなりおすすめです。
ネットの接続が多少重たく感じる場面もありますが、物理的なSIMを変更することなく通信回線を使い分けられるのはかなり利便性が高く感じられます。国内だけだと特に通信回線を変更することも少ないかもしれませんが、今後世界でeSIMが普及するにつれて各国の通信が手軽に利用できるとなると、出張族の私としては非常にありがたい限りです。
また、これまで大手通信キャリア一択だった選択肢が圧倒的に広がり、MVNO促進の一助にもなりえると感じております。
IIJのeSIMも名前の通りベータ版であり、まだまだ試作段階であるのは間違いありませんが、iPhoneXS、XS MAX、XR以降の機種に関しては全てeSIMに対応しているという事を鑑みても、今後eSIMがスタンダードになり、通信業界の戦国時代がまさに始まろうとしているのではないでしょうか。