2018.09.20.公開 (2021.10.29.更新)
アメリカの携帯市場
2018年9月10日よりアメリカへ中古携帯市場の調査へ行って参りました。
と、いっても取引先との商談に加えて、MWCという携帯電話に関連する大規模な展示会があったので参加したものです。この中で得た情報を元にアメリカの携帯市場、主に中古携帯市場についてお話したいと思います。
MWCとは?
MWCとはMobile World Congressの略で世界規模で通信業界の国際会議を行っているイベントで、一番大きなイベントは毎年スペインで開催されています。私が今回参加したのはMWCA(Mobile World Congress Americas)でアメリカでの展示会。日本でもおなじみのdocomo、au、Softbankはもちろんのこと、最近ではBMWなど自動車メーカーも参加しています。
セキュリティゲートを潜って会場の中へ
会場入り口の風景
無事にPASSもGET
ちなみにこのPASS、一人あたり$300します(涙)
商談と携帯市場に関して議論
会計・監査などを行うデロイトトーマツによると2016年に販売されたプレミアムスマートフォン($500以上スマホ)の10%は中古として流通し、3人以上の所有者の手に渡ることが予測されています。そのうちの半数はメーカーや通信キャリアでの下取り、残りの半数は個人間取り引きや中古携帯業者などで取り引きされるとのこと。現在日本で確かな統計は出ていませんが、個人的な見解として日本の携帯市場では通信キャリアが90%、個人間取り引きと中古スマホ事業者による買取が10%程度でしょうか。このあたりを考えると日本の中古携帯市場はまだまだ成長の余地はありそうです。
また、同じくデロイトトーマツの発表では2016年に世界で流通した中古スマホは1億2000万台、金額にして1兆7000億円に上るとのこと。
中古スマホ流通の副産物
中古スマホの流通は昔から3つの利点があると言われています。
1つめはリユース。中古品としての再利用のことです。2つめはリサイクル。携帯電話には多くのレアメタルが使用されています。そこで不要になった携帯電話を再資源化しようとするものです。そして3つめがリデュース。これは新品を消費しない=環境保護という観点であり不要なものを使わないということです。
米国環境保護庁(US Environmental Protection Agency)によると、2009年にアメリカでは1億4100万台の携帯電話が捨てられたそうで、リサイクルやリユースとして回収されたのはわずか1200万台だったそうです。これが社会問題として取り上げられた結果、今日のような巨大マーケットに成長したようです。
また、アメリカの埋立地で見つかった毒性廃棄物の大部分を電子廃棄物が占めていたこともアメリカの中古携帯市場における火付け役になったとも言えると思います。
この写真は今回カリフォルニア州南部のカレクシコからロサンゼルスまでの移動に使った9人乗りのセスナ。初めての小型機だったのでドキドキしましたが無事にフライトも終えてすぐにコンベンションセンターに向かいました。
アメリカの中古携帯市場はデカい!!
今回の出張および調査で改めて感じたのはアメリカという市場の大きさ。
月間の商品取り扱い台数が1万台、2万台なんて当たり前で5万台、多いところは40万台なんてところがありました。アメリカの一社に日本の中古スマホ業者が束になっても敵いません(笑)
日本は昔からアメリカの10年遅れていると言われていますが、この情報化社会においてもやはり状況は変わっていません。私自身いくら下調べしても出てこない情報が実際にアメリカへ行くとわんさか出てきますし、日本がアメリカに近づいた時にはアメリカは3歩先を進んでいます。
私どもエコケーは日本の小さなマーケットに囚われることなく、今後もグローバルな取り引きで切磋琢磨商売に励んで行きたいと思います。
最後の写真はMWCの会場内で食べたシェイクラーメンなる食べ物。激ウマで感動したので、誰か日本でも展開してください!!ってか俺がやろうかな・・・。