2022.04.07.公開 (2023.09.01.更新)
【SDGs】目標13「気候変動に具体的な対策を」私たちにできること
世界中で大きな問題を引き起こしている「気候変動」。その原因を作っているのは、私たち人間です。
今回は、近年耳にすることが増えた「地球温暖化・集中豪雨・大型台風」などの災害に大きく関係する「気候変動」についてのお話です。
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【SDGs】目標13「気候変動に具体的な対策を」とは?
SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」とは、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された【2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標】の1つです。
ターゲットは以下のように定めています。
13-1 | 気候に関する災害や自然災害が起きたときに、対応したり立ち直ったりできるような力をすべての国でそなえる。 |
13-2 | 気候変動への対応を、それぞれの国が、国の政策や、戦略、計画に入れる。 |
13-3 | 気候変動が起きるスピードをゆるめたり、気候変動の影響に備えたり、影響を減らしたり、早くから警戒するための教育や啓発をより良いものにし、人や組織の能力を高める。 |
「気候変動」とは?
世界では、熱波や干ばつ、集中豪雨や大型台風など、さまざまな自然災害が起きています。その影響は農業や水産業、飲水の確保やエネルギーなどあらゆる分野に及び、私たちの暮らしに深刻な被害をもたらしています。
こうした災害は地球温暖化が引き起こすさまざまな気候の変化(気候変動)が要因です。
地球温暖化の主な原因は「二酸化炭素」
地球温暖化の主な原因は、私たちの便利な暮らしや経済活動の中で排出される「二酸化炭素」です。二酸化炭素が地球の上空をおおい「温室効果ガス」になることで地球が温められ、気温が上がっています。
実際に1880〜2012年の132年間で地球の平均気温は0.85℃上がっており、このままではさらに上昇することが予想されます。
二酸化炭素を排出する量を減らし、温暖化にストップをかけることは世界全体の問題です。
2015年のパリ協定では、世界の国々が一緒になり、気候変動に取り組むことを約束しました。主な内容は「地球の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より低く(できれば1.5℃に)おさえよう」というものです。
危険ラインを超えるとどうなる?
気候変動の影響により「危険ライン」を超えると、以下のようなことが起こると予測されます。
- 熱中症
- 水不足
- 海面上昇
- 食糧不足
- 洪水・豪雨
- インフラ機能停止
- 海洋生態系の損失
- 陸上生態系の損失など
近年、南太平洋にある「ツバル(世界で4番目に小さい島国)」では、世界平均より2倍のペースで海面が上昇しています。このままでは国全体が沈むかもしれないとも言われ、地球温暖化の影響はとても深刻です。
北極に暮らす動物たちも同様に、氷が溶けて住む場所がなくなり、絶滅の危機にさらされています。
気候変動問題における日本の課題
「世界の二酸化炭素排出量の統計」によると、日本は第5位で世界の3.5%を占めています。24時間営業のお店や宅配便の再配達など、とても便利な国である一方で二酸化炭素の排出量が増えていることは事実です。
SDGs目標13達成に向けて必要な2つの取り組み
SDGsの目標13の達成に向けて必要な取り組みは「緩和」と「適応」です。
緩和 | 社会や自然の生態系が危機に陥らないために、実効性の高い温室効果ガスの排出を減らす取り組み |
適応 | 「緩和」を実施しても気候変動の影響が避けられない場合、その環境による被害を回避・軽減する取り組み |
具体的な対策は以下です。
▼緩和策
- 森林吸収減対策
- 省エネルギー対策
- リサイクルの推進
- 再生可能エネルギーの導入促進など
▼適応策
- 熱中症対策
- 豪雨災害対策
- 災害時の避難対策
- 農作物の構音障害対策など
私たちにできること
SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」を達成するために私たちができることは、できる限り二酸化炭素を出さないようにすることです。
▼【緩和策】私たちにできること
- 電気自動車を使う
- 電気をこまめに消す
- できるだけ公共交通機関を使う
- 再生可能エネルギーを利用する
- アイドリングストップを心がける
- クールビズ、ウォームビズを取り入れる
- 3R(リデュース・リユース・リサイクル)を心がける
▼【適応策】私たちにできること
- 家族で緊急時の連絡方法を決めておく
- 大雨が予測されるときは早めに避難する
- 近くの避難場所までの行き方を確認しておく
- 熱中症にならないようにこまめに水分補給をする
気候変動は「日々の二酸化炭素排出の積み重なり」によって起きています。しかし、逆を言えば 一人一人ができることに取り組むことも、やがては「大きな積み重ね」となるはずです。
今からできることを取り入れ、気候変動をおさえていきましょう。
不要になった携帯電話・スマホはリユースへ
私たちの暮らしを便利にするスマホや携帯電話。しかし、1台のスマホを製造する際には 約180gの二酸化炭素が排出されることが分かっています。
一方、不要になったスマホや携帯電話のリユースは、製造にかかる二酸化炭素の排出がなくなり、温室効果ガスの削減につながります。
使わなくなったスマホや携帯電話は、店頭へ持ち込まなくても買取可能です。
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▼使い終えたスマホや携帯電話は、海外の貧しい暮らしをしている子どもたちの 識字率の向上、情報の多様性、コミュニケーションの多角化に貢献し、貧困の連鎖を断ち切る支援にも繋げています。
くわしくは以下をご覧ください。
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